2011年4月アーカイブ

スカッとした写真

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先週の日曜は選挙に行った後、久しぶりにカメラを片手に一人、散歩する。
カメラをぶら下げて、ただ追い求める風景を探すのは、
一人、自分と対峙する行為であり、
レンズの奥から、その風景を掴み取るような勢いで、
撮らなければ、やはり良い写真は撮れない。
その気持ちに迷いがあると、結局、写真に出てしまう。
意気込んで、逆に良くならないこともあるけれど、
その風景に出会うまでの助走もまた、必要なのだと思い、
とにかく、シャッターを切る。
上の写真は、撮った時、スカッとした。
今週に入って、スパイシーな料理が食べたくなり、
何やら、黄色い料理ばかりを作っていた。
そして、ここ一ヶ月、スリーマイル島の映像を繰り返し見るうちに、
無意識下でくすぶっていた何かが急浮上。
突然、タジン鍋が欲しくなる。
白、ではなくては、ダメだ。
できれば、複数、並んでいる必要がある。
ミクロなスリーマイルの中で、スパイシーな料理が、
沸々と白煙を上げ、美味しい時間を作るのだと妄想が広がる。

完全に初見だと思い込み、借りて来た「マーゴット・ウェディング」。
妹の結婚を阻止しようとする姉と、
それから解放されようとする妹、
切り倒される思い出の木と、
離れ離れになりそうになった息子の乗るバスを全速力で追いかける。
前に見た時よりもずっと、素敵な映画だったように思う。
ホフマンの「卒業」と抱き合わせで、見たい一品。

そして、私はまた、詩について考えていた。
大いなる休止の後に、よどみなく何かが語られ出す予兆。
いや、それは果たして詩という形態を保持していられるのか。

赤セロファンの不在

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地震後、色々なものが店先から忽然と消失したので、
私はそれがなくなっているということに、気づかずにいた。
それは必ず、文房具屋という看板が書かれた店でなくとも、
文房具を扱う場所においては、たとえ見えにくい隅に追いやられているとしても、
ぽっと置かれているのをしばしば見ていたように思う。
おそらく、私が以前、赤セロファンを購入したと覚えている時には、
多くの子供がそれを切ったり貼ったりなどして、
遊んでいたのかもしれないのだ。
今や、大人すら赤セロファンに対して郷愁を感じさえしない。
のではないか。と思うほど、赤セロファンの不在に、私はくらくらした。
写真は、モノクロの時代の到来を感じさせる一枚。
半ば切れかけたアーチの下で記念撮影をする私。
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あいこぱ。フランス文学研究から大いなる逃亡後、あっちへふらふらこっちへふらふら。趣味は読書と映画鑑賞。 写真も撮ります。最近はジョギングも始めました。二十代後半にして、内なるアウトドア志向に転換。2009年無二の知己「角ちゃん」とKWネットワーク始動。 月刊川にて大好評更新中。連絡はmail:aikopa@gmail.comまでお願いいたします。

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