気づいたら、5月も後半になっていた。何たること!
震災前から見続けていたジョナス・メカスのWaldenがようやく見終わる。
映像を詩として成立させる。そういう試みのように感じられた。
ぶれる画像、街を行き交う人々の早回し、
ぷちっぷちっと途切れる映像の合間に、
郷愁がにじむ。
この3時間にも及ぶ映画の6パートを3ヶ月かけて見ているうちに、
私は筒井武文の映画を見た。
気まずい沈黙を量産する彼のトークショーで、
初めはコメディを撮ろうと思うのに、出来上がるとあんまり笑えないんですよね。
と言っていたのが印象的だった。
大衆的なコメディに陥らずに、ノーブルな雰囲気を保ち続けるのか。
アッバスだって、崇高なユーモアをもって、カメラを回し続けたではないか。
スウェーデンのロイ・アンダーソンみたいに、筒井武文が年をもっと重ね、
また再びモノクロのシネスコープ映画を撮ったら、それがたぶん、
彼の最高傑作になるに違いないと思う。
人物描写はもういいから、存分に彼の映像哲学をまっとうするような、
あっと、うならせるような映画を見たい。
写真は先々週、米子に行った時に泊まったホテルから。
こういう比率に写真を編集してしまうのも、シネスコの影響なのか。
こういう比率に写真を編集してしまうのも、シネスコの影響なのか。
最近のコメント