ハートのモチーフがついた可愛らしい赤い手帳を来年用に購入し、
過ぎ去っていく日々の中で忘れがちだった自己との対話の時間を
取り戻しつつあり、再び、貪欲に作るということを考え始めていた。
見る/読むということ、聞く/話すということ、すべてが連関して、
ある一点で交わるように思う。
「市販されているもので欲しいものがないから作る」という発想をすることで、
多くの身の回りの人に気難しい、こだわりの人なのではないかと思われている
ことに気づいたけれど、それにずっと違和感を抱いていた。
こだわりはあまりない。大体という次元に生き始めてから。
ただ、買うということよりも、作るという領域の方に、
他の人よりも近くにいただけなのではないか。
そして、こだわりが強いのではなく、むしろ、非常に飽きっぽい人間だからこそ、
自分で作るという結論に達したのだと思う。
すべては、日々の生活に物語を導入するという試みが、
自らの哲学の実践になるのだ、と。
そういうことを大体、忘れずにいなければ、と思う。
写真は、ハノーバーの空港から。