April 28, 2008
腹話術師、分けもわからずラテン語で悪態をつく
一種の完全な腹話術師であるぼくが声を張りあげると、
いたるところすべて、そこはぼくの存在しない場所となり、
さらにはぼくのあらゆる部分が沈黙に匹敵するような
場所とさえなった。
と『謎の男トマ』でブランショが書いている。
腹話術師という形容がそれ以降の文章を一味違うものにし、
厳密にその情景を思い描こうとするだけで、ぷっと
笑いが込み上げる。いつから、腹話術師になったのだ。
明け方、夢の中で叫び声をあげて、目が覚めて、
どうも寝付けないので、本を読む。
カーテンを半分だけ開けて、窓のそばの床に座って、
外の光だけで本を読む。
久しく忘れていた感覚。
やわらかな光と腕に負担をかける姿勢。
そもそも文学全集の一つであるから、重くそして
大きいのだけれど、そんな不便さの中で読むブランショは
実に格別だと思う。
最近はというと、もう本当にいかにして脳みそを働かせないかに
心身をそそぎ、私はラテン語を始めました。
全然わからないけれど、ラテン語のスキットが変。
現代じゃありえないというディティールに感嘆し、眺めていたら、
いつの間にか覚えてきた。サルウェー。
遅々として読む。隅々のディティールを愛すること。
夢は何百年も前に死語となった言葉で悪態をつく。
April 24, 2008
もうトエックで良いことにして、児童会館の話
トイックは思った以上に良い点で、たわし大満足。
その話を同僚にしたら、トエック?と言うので、トイックと
訂正したのだけれど、よく聞こえなかったのか、トエック、
トエックというので、もうトエックで良いことにした。
忘れないうちに記しておくこと。
この前、ユリコさんに会った時に聞いた話。
お腹をナントカ菌にやられ、ふらふらなのに、定期が切れるからと
言って買いに行ったと言っていた。同列に心配される事柄、ザ定期。
先週末は土浦に帰り、チューリップの咲き乱れる公園で家族の写真を
撮り合う。たわしの髪の毛、乱れまくり。と思ったけれど、
あれは寝癖なのか風なのかよく分からなくも見えるので、良いことにした。
そして、おばあちゃんが児童館のことを児童会館と言っている。
おねいちゃんがちーちゃん連れて、児童会館に行くでしょとかなんとか。
会館というと、何だか物々しい。
体育会館。博物会館。日本科学未来会館。
ぐーぐるで調べたら、カラオケ会館ってのが本当にあった。
まんざらでもない。
April 19, 2008
ブエノシュアイレシュ。すごく働き者の一人。
謎の男トマ。
トマと不思議な関係で結ばれているアンヌは、スとシュをかえて
発音する。他愛のないディティールにつきまとわれ、
ブエノシュアイレシュ。
シュワジランド。
ムシュタース。
などと発音していたら、たわしはまたたのしくなってきたのでありました。
会社でデータベースに色々なやりとりの履歴を残すのだけれど、
最近、たわしと同じ苗字の人が入り、ただ苗字だけを記載していたら、
なんだか二人の仕事がまるで一人の人間によってなされたようで、
データベース上ですごく働き者の一人がいるようにみえる。
ワンだフォー。
April 15, 2008
本日は大いにねむりました
食べすぎでおなかをこわしたので、仕事を休む。
午前も午後も大いにねむりました。見たのはこんな夢。
地球外の惑星で新しくできる領事館の内装を見物する。
ピンクと水色のバスローブが上から吊り下がっていて、
金属製の螺旋階段のような洗濯物干しが床からずごーんと出てきて、
びっくりした。
目が覚めたら、ほかほかになっていて、あついので、ちょいちょいと
手や足をふとんから出した。
おじいちゃんの弾くピアノの音の中でまどろむ。
ブランショの謎の男トマを再読中。
なんだかんだ言って3回目。
前書きで以前出版されたものから若干削除されている部分があるから、
別の稿ということもできるかもしれないけれど、まぁ、まったく同じものとも
言えますねというような内容を、長々と綿密に言っていて、以前は気にも
留めなかったけれど、緻密さから滲み出た、素敵な大雑把さを
持っているかもしれないと思う。
以前は、気にならなかったけれど、可笑しな文章をたびたび発見する。
この世のなかで舵の役をしていてくれた真直ぐな尻尾を失って以来と
いうもの、私はもはや明らかに私自身ではなくなっているからだ。
猫であったら良いのになぁという思いを真剣に痛切に厳密に語ると
こうなるのかもしれない。
そして、たわしはキツネの着ぐるみパジャマを着ていた時によく
しっぽを探していたことを思い出した。
あのしっぽはかなり良い。安心する。
April 11, 2008
たわしはこんなことを考えていた
いっしょにお昼を食べていた二人が猿と犬の仲になり、
わたしはたわしになってしまう。
朝、おばあちゃんとおじいちゃんがアメリカのクーロン牛が
クーロン牛がと話してくれた。
それは、おそらくクーロンではないと思う。
どうしても伸ばし棒というのは、適当なところで入れ替わったりしてしまう。
最近考えたこと。
深いという形容詞が使われるところを毛深いに置き換えるのは
どうだろうというアイディア。
毛深い嫉妬、毛深い眠り、毛深い愛情。
毛じゃむくらのやつが、むぎゅぎゅぎゅぎゅと怒ったり、すうすう眠ったり、
ぬんたぬんたと楽しそうにしている。
いいんじゃないか。たわしもぜひその仲間入りをしたい。
サタデーナイトライブに出てるクリストファー・ウォーケンが、
硬直した感じの大統領に扮して、アイスクリーム・ヘデイクと言っていたので、
わたしもアイスクリーム・ヘデイクになるのだと思い、
ハーゲンダッツを買ったものの、今日は定時だった。
April 4, 2008
栗原はるみを意識する&無条件にうれしくさせる、ぱ
この前、おねいちゃんに会いに行った時のことを
思い出した。
寝癖のまま、あまり直さずに行ったら、パーマかけたの?と
聞かれた。鏡を見てみると、パーマをかけました風の私がいる。
ちょっと試しに「栗原はるみを意識しました。すてき奥さんに
なりたいです」と言ってみたら、なんだろう。
不思議な気持ちになったのだ。
一般的にファッションリーダーではない人々をファッションの領域で
意識する。
楳図かずおを意識して、赤白ボーダーの靴下を買った時のことを
思い出した。
残業もだいぶ減り、私は更迭されていた胃が再び戻ってきたことを
実感。チョコレートを食べる。
先月末、まだ胃が直らず、無意味な10分残業の真意を問うために
何を待てば良いのかとリーダーに聞いたら、は?と答えられた話を
角ちゃんにしたら、それは?でなくて、小さな○が付くんじゃないかと
言われ、ぱ?それはもしやぱ?と
思ったら、なんだろう。うれしくなってしまったのだ。
無条件に私を浮き足立たせる仮名、ぱ。