January 26, 2004

昨夜書いた詩

枯れ葉剤に浸された心の内壁は
嘆きの壁の住人の祈りも聞こえはしない
耳に残る歌声をオルゴールに打ち込むように
すべてのものを反射して音を奏でるのだった
何が波打ち際の君の耳をくすぐるのか
私だ
私が耳を傾けなければならない
永遠にも似た光のさすらいは誰のものなのか
そっちじゃないと叫んでいるのは誰なのか
心の中の孤独
錆びついたナイフが涙を流す
今夜のおかずのキュウリを切ったのは
それだった
キュウリは種を放射状にまき散らし
私に眠る前の放浪の術を教えてくれた
青白い窓辺にキュウリを置くのを忘れてはいけない
キュウリの永遠性が私と呼吸を合わせてくる
真夜中の枯れ葉祭りを彩るのは私だ
壁の端から端までを行ったり来たり
昨日降った雨で地面は波打っていた
透明なグラスハープの音がどこからか聞える

「壁のすき間からキュウリの歌声」

本当に久しぶりに詩を書いた。
内壁にほとばしる光。
木漏れ日が永遠性をはらんでいた。

投稿者 aikopa : January 26, 2004 10:04 AM