February 1, 2006

寝具売り場のカモノハシになりたい

sharyou21jan06.jpg

忘却の文学史は読み終えた。
忘却と眠り、反復。忘却してしまった瞬間のあの、
何とも言われない詩的な空間を、煎れたばかりの
カフェオレの湯気。立ち上る螺旋。そう表現できるだろうか。
今は「カントとカモノハシ」。ウンベルト・エーコ。
こんな言葉で始まる。

カントとカモノハシにどんな関係があるというのだろうか。
何の関係もない。

もう読まないわけにはいかない。哲学の用語は、よく分からない。
イタリア語もやったけど忘れたのでよく分からない。
よく分からないけれど、そのうち、カントとカモノハシが
出会う場所があって、いや、きっと出会わなくても、
出会わなかったことを確認するために、読もうと思う。
分からないの積み重ねが、きっと分からないの積み重ねになって、
それがきっと美しいのだと思う。

投稿者 aikopa : February 1, 2006 5:51 PM