February 5, 2006

香りが立ち上ってくる、そんな映画

映画をいくつか見た。一週間で7本くらい見ていた。
すさんだ一週間だったのかもしれない。
何も語るべきことがなかったし、
心がますます狭くなって、どことなくカビくさいような、
ごろんごろんと布団の中を転がっては転がっていた。
青いパパイヤの香り。
この映画については、何か語らなければならないような、
そんな気持ちにさせられる映画だった。
フランス製作のベトナム映画。カンヌのカメラ・ドールを受賞している。
使用人のムイという少女の視点で日常が語られるのだけれど、
カメラが葉と葉の間から覗いたり、虫をじっと見つめたり、
もうそのカメラが凄かった。映像ではなくて、これはカメラが
瞬間を捕らえている。と思った。
後半をもう少し膨らませたら、面白かったのになぁとか
思うものの、でも、このままでもとにかく凄い。
見終わった後に、おおお〜っとやって来る。
私は青いパパイヤの香りがどんななのか、分からないけれど、
きっと実際の香りよりも、いい香りを想像させたのだと思う。

投稿者 aikopa : February 5, 2006 9:20 PM