May 20, 2006

またまたアリクイの話。

そんなある日のことだった。
ぼんやりとしたスーパー帰りの午後。
陽の光を浴びて、世界の輪郭がもったりと昼寝をしている
ところに、とろけるようなおじいさんの声が聞こえた。
「おい、そこの、白い・・・、白いの。お前さん、そう、
白い、そこの・・・」
アリクイという語を忘れて、何だかもどかしいようだった。
いや、もしかしたら、単に知らないだけなのかもしれない。
おじいさんは紺色のはっぴを着て、何だか板前さんのようだった。
「ちょいと、ついてきなさい。」
アリクイは手を引かれて、竹で囲まれた寿司屋の中へ入っていった。
そして、カウンターに座らせられて、おじいさんが次々と握っていく
寿司を目が回るような思いで見つめていた。
おじいさんの手がくるくるっと宙を舞ったかと思うと、
ポンと寿司が飛び出してくる。
くるっと丸められて、ぴょいっと無重力空間に放られたような
気持ちになった。
気づいたら、アリクイの前にはずらりと寿司が十貫ほど並べられていた。

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試験に備えて、脳みそは休職中。
ポリプロピレンとか本当に覚えられない。
今日も自習室で頑張ったけれど、腰を休めるために、
銀座に行った。
銀座は歩行者天国で、文房具を買おうと思ったのだけれど、
結局何も買わなかった。
プランタンでシザーハンズのミュージカルのプロモーションをやっていた。
マシュー・ボーンが演出してるらしい。
何かエドワードは筋肉がある感じで、何だ、えーと、ほら、
イスラエルのアイスダンスのサフノフスキーさんみたいだった。
何だかハイド氏になっちゃったみたいなエドワード。
そうだ。私はあのサントラ買ったな。でも、今はどこにあるのだろうと思った。
もしかしたら、売ってしまったかもしれない。ダニー・エルフマンの。
とか思っていたら、雨が降ってきて、しかも土砂降りで。
傘だ、傘だと思って選んでみたけれど、街で見かけた人が差していた
傘が欲しくなって、そんな感じのありますか?と聞いたら、色々探してくれたの
だけれど、ないですね〜と言われてしまった。

投稿者 aikopa : May 20, 2006 9:07 PM