October 18, 2007

カプチーノにほうれん草を投入する

朝、ごはんの上に乗せようと思ったほうれん草が、
茶碗までの動線上にあるカプチーノにちゃぼちゃぼと投入された。
別に寝ぼけていたわけではなかったけれど、カプチーノをすすると、
にょろにょろとほうれん草に遭遇するのはあまり気持ちが
良いものではない。目が覚めるような思いがした。

最近の私は、ネットで映画を見漁っていた。
ブランショの後に、久しぶりに日本の作家の小説を読む。
悲望。東大の院生が同じ院生の女の子を好きになるのだけれど、
さんざん撥ねつけられているにもかかわらず、ものすごい発想の転換で
ポジティブに捉え、ストーカーじみた猛烈なアタックを続けるという
大大大片思いの話。帯には「悲しくてせつない」と書かれていたけれど、
あれは切ないを通り越して、可笑しかった。
電車の中でひとり、にやにやする。
潔く墓穴を掘る。ここまでやれば、全然気持ち悪くない、むしろ
堂々たる片思いだ、と思った。

そして、勢いに任せて、ノルウェイの森上を買って読み始めたのだけれど、
あまりにも森上(主人公の名前を忘れた、仮にここでは森上としておく)の
優柔不断というか、ふにゃふにゃ感&一人称のぼくに以前は、
敏感に反応し毛嫌いしていたけれど、今朝はそれほどでもなく、むしろ、
わたしにとって共感できないだろう小説をどのように読むか、
その術を見つけつつあるのではないかと思った。
ちなみに下巻になると、主人公の名前が森下になる。なんつって。

投稿者 aikopa : October 18, 2007 10:17 PM