December 7, 2008

大失恋二連発花火、普通の熊、そしてダロウェイ夫人にいたる

本を貪り読む。
時間割。前半は謎に導かれ、異郷の薄暗いブレストンの町を
さまよう推理小説なのに、後半は姉妹の間を揺れ動き、
大失恋二連発花火となっている。
何だかぱっくり二本立てだけれども、表紙の裏に書いてあった
一年の滞在の出来事が時空を超えてカノンのように響き渡る
というような文章、それから受けた印象には近かった。
そして、ヤフーニュースのクヌート。
シロクマだったのに、二歳になるともう、茶色い普通の、
普通の熊だった。

それから、木曜に見た「迷子の警察音楽隊」
エジプトのアレキサンドリアの警察音楽隊が行き先を間違えて、
イスラエルのすごい辺鄙なところにたどり着いてしまって、
そこで一夜を明かすことになるのだけれど、なんというか、
気まずい沈黙がぽつりぽつりとした会話の後で、ちょっとずつ
溶ける、溶けて、でも、すごく仲良くなるわけではなくて、
朝になる。すごく素敵な映画だった。

金曜に図書館でパーティガールと抱き合わせで借りたダロウェイ夫人。
スポーツとしてダッシュで読んだパーティガールの後、淡々と
みずみずしい文章に私は水を得た魚のようになる。

投稿者 aikopa : December 7, 2008 9:33 AM