December 23, 2004

ムーシカムーシカという詩を書いた

男はムーシカを探していると言う
世界の最も小さな構成単位がムーシカなのだと言う
私にはムーシカのことはよく分からなかったが
男をムーシカの店へ連れていった
小さな穴から中を覗く
溢れ出るムーシカが午後の光を浴びて
きらめいていた
今日は月曜じゃないから中には入れないのだ
男はムーシカの叫び声をあげ
ムーシカのうなり声を押し出し
ムーシカムーシカと歌い上げた
彼の世界はムーシカで回り
その回る感情の原動力がムーシカなのだ
私も真似してムーシカムーシカとささやいた

「ムーシカムーシカ」

++ + +  +  +
今日は、ドリーマーズとスパニッシュ・アパートメントを見た。
スパニッシュ・アパートメントは、フランスに行く前に一度見た。
で、今回はまた違うところに、発見があり、良かった。
この詩は帰りに電車の中で書いた。
でも、その映画とは何の関係もない。
むしろ、帰りに寄った雑貨屋の白い熊のぬいぐるみの腹を触った感覚が、
ムーシカという言葉に集約されていると思う。
あの腹はまさにムーシカだった。
皆が腹を触るものだから、少し薄汚れていた。

投稿者 aikopa : December 23, 2004 7:50 PM