May 11, 2006

地下鉄の中でアリクイの話を書いた

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朝、ふとんの中でまどろみながら、彼は何だか自分の足が
短くなってしまったような気持ちにとらわれた。
もうすぐ雄叫びをあげるはずの目覚まし時計のスイッチを切り、
のそのそと洗面所へと歩いていく。
以前から自分は小柄だと思っていたが、これほどまで
小柄だったろうかと思った。
洗面所の明かりをつけると、薄汚れた鏡に、白い、毛むくじゃらの
アリクイがいた。アリクイだ。
アリクイになってしまった。アリクイは・・・、顔を洗うんだろうか。
と彼は思った。けれど顔が長すぎて、手が届かない。
ひとまず蛇口をひねって、水をすくって、ぺやっとつけた。
これでよしということもないけれど、それが限界だった。
タオルでゴシゴシと拭き、首にかける。
けれど、なで肩のせいで、ずるずると落ちてきた。
アリクイは通常、何を食べるのか知らないけれど、
とにかく冷蔵庫にあるものを食べる。
いつにもまして、食欲が旺盛で、もりもり食べた。

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今日は宙吊りにされた¥300など、色々あったけれど、
ぼんやり水道橋から川を見る。
昨夜はよく眠れなくて、第四次中東カレー戦争などと
妄想をむくむくと膨らましていた。
カレー戦争とか言ってる場合じゃない。
今日は眠くて、裁判とか憲法とか聞きながら眠りこけてしまった。

投稿者 aikopa : May 11, 2006 8:58 PM