June 15, 2006

休みの日にアリクイは病院に行く 付録はロバの映画

病院に行くと、動物病院を紹介された。
当たり前の結果だけれど、動物病院に行くのは初めてだったので
緊張した。
お医者さんに事情を話すと、少し驚いたようではあったけれど、
「いや、よくあることなんですよ、あまり表沙汰にはなりませんけれど」
と言って、アリクイの飼育に関するプリントをくれた。
よくあることだと言われたけれど、人間、ある日突然、違う動物に
なっちゃうものなんだろうかと思った。オタマジャクシが蛙になっちゃうのは、
一種そういう現象にも似ているかもしれない。
でも、中国の官吏が虎だったかになって手ぶくろを買いに行く話とか、
ヨーロッパの方の虫になっちゃって気まずい思いをしながら思考が
節足化していく話とか、不条理な話だと思っていたけれど、
いや、もしかしたら、あれも本当の話なのかもしれないな、
ひょっとすると人間だと思い込んでいるスヌーピーだって
人間なんじゃないか、だってスヌーピーは何でもできるし、
むしろ人間じゃない方がおかしいかもしれない
と考えていたら、家に着いた。
一日が終わるにしては、まだ早い。
アリクイは水族館に行くことにした。ふとそんな気持ちになったのだ。
青い世界をゆらゆらと漂う魚が見たい。

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最近は、何をしていたというわけでもないのに、
時間がむやみやたらに過ぎた。
ライフ・イズ・ミラクルを見た。
エミール・クストリッツァ。ボスニアじゃあ、
失恋したロバが自殺したくて、線路を通せんぼしてる。
おじいさんがどけどけどけ〜って言っても、
むーんってそこにいるロバ。たまらない。
あと、主人公がベッドに入ると、犬とかネコとかが、
むくむくやってきて、入ってくるんだけど、ちょっとベッド狭いから、
はい、どいて、ってむんずと掴まれて、床に置かれるのも
たまらなかった。
おら、犬になる。みゅーん。そんな動物の描き方ばかりに
気を取られてはいたのだけれど、クストリッツァ映画、
まだアリゾナ・ドリームとパパは出張中!しか見たことないけれど、
彼の映画の中では、傑作の部類に入り、他人に薦められるレベルの
良い作品に仕上がっていると思った。

投稿者 aikopa : June 15, 2006 9:50 PM