June 10, 2007

不安げなハンモックと、迂回する風景。

エルメスのギャラリーに、藤森照信さんがこしらえた小屋が
三つと、特大の貝が一つ、展示されている。
今日はそこに角ちゃんと行ってきた。上野でどしゃぶりに見舞われた後、
銀座線で運ばれる。
展示されていた小屋の中に自由に入れた。その中の弱々しいハンモックに、
角ちゃんが乗る。がんばって横になろうとする。
なんだか、変な格好で大胆に誘われているような、そんな格好になってしまい、
笑いが止まらなくなって、くねくねしていたら、エルメスの人がやってきて、
そのハンモックの強度は弱いと聞いているので、気をつけて下さいと
やんわりと注意された。
それなのに、自分も座ったのだからとわたしも寝るのだと角ちゃんに勧められ、
横になる。ひも自体が細く、ミシミシと言うので、とても不安な気持ちになった。

それから、バスに乗り、お台場へ。
橋を渡ったところで、六本木だ〜とはしゃいだけれど、どう考えても、
東京とお台場の間に六本木はない。六本木と似ているが、違う建物群に
惑わされる。

帰り、角ちゃんはレインコートを買うのだと言うので、ゆりかもめの駅で
別れる。角ちゃんがアメリカに行ってしまうというのに、わたしの方が見送られる。
ちょっと変な気持ちになった。何度も振り返って、手を振る。
ゆりかもめの、ゆっくりと迂回していく風景を、ひとりで見たのは初めてだった。

投稿者 aikopa : June 10, 2007 11:30 PM